中国の「隠れ」ツイッター利用者 VPN使い政府の「情報障壁」破る

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アイフォーン、アンドロイドで「呟く」

   安田氏によると、中国人のツイッター人口はおよそ20万人。頻繁に利用している「アクティブユーザー」は数万人程度だという。「ITや通信関係の仕事に従事する人や、大学でコンピューターを学ぶ学生が多く、年齢層は20代が中心、9割が男性です」(安田氏)。一方、民主化運動に携わる「活動家」は少数のようだ。そもそも最初からツイッターの存在を知らない人も多く、代わりに類似の国内版「呟きサイト」が繁盛している。

   だがツイッターには「フォロー」という機能がある。ITスキルの高い中国人ユーザーが、民主活動家とフォローし合い、結び付くことは可能だ。実際、劉霞さんのツイッターアカウントには、中国人と見られる多数のフォロワーがいる。これら利用者は、昨今中国で頻発している反日デモは冷静に見ており、むしろ反体制、民主化の動きに敏感なようだと安田氏は指摘する。

   劉霞さんは、米アップルの多機能情報端末「iPad」を使ってツイッターに書き込んでいたと伝えられた。安田氏も2010年3月、7月と中国を訪問した際に、現地の人たちが「アイフォーン」(iPhone)や、米グーグルが開発した基本ソフト「アンドロイド」を搭載したスマートフォンを使ってツイッターに接続した様子を見ている。これらスマートフォンでは、第三者が開発したツイッター用アプリケーションが利用でき、そこには当局の検閲も及んでいない模様だ。日本から持ち込んだアイフォーンを中国で使って、ツイッターに投稿できた例もある。

   だが今後、当局がこれらのアプリケーションの規制に乗り出す可能性もある。10月には、中国人ユーザーが反日デモ関連の投稿内容に対して、「デモがあったら、劉暁派さん、おめでとうってプラカード出せば」と呟いたところ、公安部の取り調べを受けたとの報道もある。人口13億人の中国で利用者の割合はわずかにみえるツイッターだが、当局が日々神経を尖らせていることは間違いない。

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