米市場でトヨタ「独り負け」 品質・安全性への懸念続く

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「リコール問題が尾を引いて消費者が慎重に」

   また、「クリーン・カー・ウォーズ」(中央公論新社)などの著書がある経済ジャーナリストの長谷川洋三さんは、

「リコール問題が尾を引いて消費者が慎重になっているのでは」

とも指摘する。09年末から10年初めにかけて、フロアマット、アクセルペダル、プリウスのブレーキの不具合などが続々と判明。リコールや自主改修の対象は、全世界で1000万台にも及んだ。10月下旬にも、ブレーキの不具合で米国内だけで74万台を対象にリコールを発表したばかりだ。

   価格比較サイト「TrueCar.com」の副代表は、地元紙「デトロイト・ニュース」に対して、今回のリコールが、過去のものになりつつあったトヨタ製品への品質・安全性に対する懸念を再燃させる結果になったと指摘。

「今回のリコールの規模は大きくはないが、ほとんどの消費者は(リコールを報じるニュースの)見出しを見るだけだ」

と、トヨタに対する消費者のイメージが再び悪くなったとの見方を示している。

   それ以外にも、前出の長谷川さんは、

「今では、トヨタの主戦場は『新興市場』。米国では『押し込み販売』を、あまりやらなくなった」

と、米国内では販売奨励金の額を減らすなど、大規模リコール以降は販売促進活動を抑えた結果が現れている可能性も指摘している。

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