警察極秘資料「故意流出」強まる 「恨み」「内部犯行」それとも…

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APEC首脳会議前というタイミング

   また、「流出」にはルクセンブルグのサーバーを経由した記録が残っているとも伝えられるが、最初に使われたサーバーはまだ分かっていないようだ。文書書式もネット送信・閲覧に便利なように改変されているとも伝えられる。

   以上のような点からは、厳重な「壁」をかいくぐって資料収集し、「流出」も「捜査かく乱」を視野に入れている「手の込んだ」犯人像が浮かんで来る。ミスや事故、いたずらなどの範疇ではとても収まりきれない「執念」のようなものすら感じられる。

   「外部犯行説」も否定はできないが、「犯人像」もしくは「協力者像」としては、内部か内部に極めて近い人物が浮かんできても不思議ではない。

   動機はどんなことが考えられるのだろうか。組織や特定上司などへの「恨み」なのだろうか。それとも、養成されたスパイが警察内部にいて、今回の「流出」で日本のテロ捜査網の信頼を世界的にも国内的にも失墜させようとしているのか。各国捜査機関は「日本へは情報を流せない」、国内の協力者たちも「怖くて協力できない」状態となれば、日本のテロ捜査網は壊滅しかねない。

   10年11月13日からは横浜市でAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議が始まる。今回の「流出」には、APEC警備関連の資料はなかった模様だが、「流出第2弾」の可能性を含め油断は禁物なのかもしれない。11月3日付の毎日新聞朝刊は、「意図的に内部文書が流された可能性もあるとみて、職員らから聞き取り調査を続けている」と報じている。

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