羽田は成田より8000円~1万円割高
だが、旅行各社のツアーや各航空会社が出している割引チケットの価格を見ると、羽田発着の便の方が、成田発着よりも往復で8000円~1万円程度割高に設定されている。都心から各空港に向かう運賃を考慮したとしても(東京駅から成田空港は成田エクスプレスを使った場合往復5880円なのに対して、羽田空港まではモノレール経由で1240円)、トータルで見ても3000円~5000円程度、成田空港の方が割安だ。「格安志向」の旅行者のうち、どの程度の人が、あえて「カネで時間を買う」形で羽田を選択するかは未知数だ。
さらに、10月31日から早朝・深夜便が就航するのは、シンガポール、バンコク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、バンコク、ホノルル、パリといった中距離路線に限られており、ニーズが高いソウル便などの近距離路線は、日中にしか飛んでいない。最も遅く出発するソウル便は20時5分発の大韓航空2710便だが、職場から直行してこの便に間に合うのは、やや難しそうだ。
国際線の発着枠は13年度にさらに増える見通しだが、それまでは「帯に短し、たすきに長し」に近い状況が続く可能性もある。