無料の商品情報掲載が脅威か
グーグル・ショッピングの開設に神経を尖らせていると思われるのが、カカクコムなど価格比較サイトだろう。後発とはいえ、既に世界的な知名度を誇るグーグルの参入は脅威のはずだ。
しかもグーグルは、商品情報の掲載を無料とした。ネット上で通販サイトを運営する企業にとっては、グーグルで自社の商品をタダでアピールできるとなれば魅力的だ。一方カカクコムは、商品掲載は有料となる。商品によって、月額基本料金1万500円プラスクリック数に応じた課金というプランか、成約手数料のプランのいずれかに従わなければならない。既に国内最大級の比較サイトとして定着しており、月間2300万を超える利用者に向けて情報を露出できることをウリにするカカクコムだが、今後グーグル・ショッピングのサービス内容が充実していけば、金額面を考慮してグーグルに流れる企業が出てくることも考えられる。
楽天のようなネットショッピングモールも、競合するかもしれない。楽天に出店料を支払う代わりに、グーグル・ショッピングで商品を無料で掲載しようと考える業者も出てくる可能性があるだろう。
グーグル・ショッピングがスタートした10月28日、東証1部に上場するカカクコムの株価は、一時前日比で14%安まで急落。その後やや値を戻したが、終値は前日比5万5000円安の38万円で引けた。