大阪・箕面市立小学校の男性教諭(56)が、2年生の学級通信で、いじめた男児を「バカなんじゃないか」などと非難したと報じられている。市教委では、表現に問題があったとしているが、ネット上では、教諭に共感する声が相次いでいる。
「別にいいんじゃないか」「いじめられたやつの気持ちもわかる」「見て見ぬふりより全然いい」…
男児非難に保護者から学校へ苦情
産経新聞が2010年10月26日付サイト記事で、箕面市立小学校のケースを紹介すると、2ちゃんねるでは、男性教諭を擁護する声が沸き上がった。そのニュース速報板では、スレッドが次々に立つ騒ぎになっている。
箕面市教委などによると、男性教諭は担任のクラスで、ある女児に対し十数人の男児らが「○○菌」などと呼んでいじめているのを知り、15日の授業で中心になった男児3人に止めるよう指導した。
ところが、18日にも、うち男児1人が、女児が持とうとしたモップに「菌が付く」とはやしたてた。
これに腹を立てた教諭は、19日にクラスで配った学級通信で、4枚のうち1枚に、児童らの名前を伏せて経緯を書き、はやしたてた男児をこう非難した。
「言葉は悪いがバカなんじゃないかと思う。或は相当な心の病を抱えているとしか言いようがない」
学級通信は通常、校長がチェックするが、この号はなぜか教諭からの報告がなく、事前チェックしていなかった。そして、配布後に、問題にした男児の保護者が学校に苦情を言ってきたという。校長は、子どもを傷つける表現だと判断し、28日に保護者への説明会を開き、教諭とともに謝罪するとしている。
一方、いじめた男児3人は女児に謝っており、保護者同士の謝罪も済んでいるという。
箕面市教委「表現が行き過ぎた」
箕面市教委では、男性教諭がいじめを指導したことそのものは問題ないとの立場だ。しかし、学校通信の表現については、「行き過ぎた部分がある」とする。それは、「バカ」「心の病」といった表現だ。
「インターネットでは、いじめの指導のことと表現のことを一緒に考えているのではないでしょうか。うちとしては、子どもを傷つけてしまう表現は、注意しなければいけないと考えています」(学校教育課)
もっとも、表現については、2ちゃんでも、「言葉をもっと選ぶべき」「感情的になりすぎだ」との声もある。
男性教諭については、学校側から聞き取りをして状況を把握しているところで、処分をするか注意に留めるかなどを検討している。しかし、お咎めなしということはなく、何らかの対応をするとしている。
ただ、市教委には、電話やメールなどで10件以上の意見が寄せられているが、教諭の行為を肯定するものがほとんどだという。