内閣府が2010年10月19日に発表した10月の月例経済報告は、景気の現状(基調判断)を「このところ足踏み状態になっている」と判断し、09年2月以来、1年8か月ぶりに下方修正した。先月は「引き続き持ち直してきている」だった。
急激な円高を背景に、輸出・生産の現状判断が「弱含んでいる」に下方修正されたのが響いた。個人消費は「持ち直している」と判断した。
先行きについては、「当面は弱めの動きも見込まれる」と指摘。海外景気の下振れや為替レートや株価の変動などにより、「景気がさらに下押しされるリスクが存在する」とした。景気の先行きにも、慎重な見方が広がっている。