若い女性の貯蓄大幅に増えている
スイスに本部がある非営利団体「世界経済フォーラム」が2010年10月12日に発表した男女平等ランキングでは、日本は94位と主要先進国では最下位になっている。しかし、前年の101位より上がっており、女性の推定収入額が07年に男性の44%だったのから、53%に改善している。これは、10~20代独り暮らし世帯の手取り収入男女逆転が影響した可能性があるかもしれない。
日本の若い女性は、増えた手取り分を消費に回すようなことはあまりしなかった。
実は、この5年間で貯蓄が大幅に増えているのだ。
総務省によると、消費支出については、男性が月18万1327円、女性が17万4392円と、相変わらず男性の方が多い。しかし、貯蓄については逆転しており、男性が152万5000円なのに対し、女性は199万8000円もあるのだ。
5年前は、違っていた。男性が166万円だったのが、女性は146万8000円に留まっていた。5年間で50万円以上も貯蓄が増えたのは、いったいなぜなのか。
同省の消費統計課では、「若い女性の将来不安もあるのではないか」とみる。つまり、長引く不況で今の職場にいられるか心配していることに加え、結婚せずに独身を通したときの備えの意味もあるようなのだ。年金支給が危ぶまれていることもあるかもしれない。
このまま女性がお金を貯め続ければ、やがては女性が男性におごる時代が来るのか来ないのか――。