「押し紙」を維持できなくなった可能性も
ただし、
「販売経費を削減せざるをえなくなった結果、いわゆる『押し紙』を維持できなくなった可能性もある」
と、経費削減の結果として部数減に繋がっているとの見方だ。また、すでに販売店が疲弊していることから、
「部数は、このまま粛々と減っていくでしょう」
ともみる。部数が減ると、用紙代や輸送費が浮くという一時的な経費削減効果があり、これは今後の決算に反映されてくるものとみられる。
これに対して、読売新聞は、09年1月~6月が1001万8117部なのに対して10年1月~6月が1001万6735部と、減少幅は0.1%未満だ。だが、内訳をみると、「即売」の売り上げが急増している。09年1月~6月が7万9233部、10年7月~12月が10万34部、10年1月~6月が12万2528部。1年で何と55%も伸びている。
販売店の体力が限界に達するなか、この即売の急増ぶりに「1000万部を守る意志」を感じ取っている業界関係者も多い。