セックスレスは景気低迷が背景にある――自民党参院議員の猪口邦子・元少子化担当相のこんなインタビュー記事が話題になっている。インターネットでは賛否の声が飛び交い、「家族計画」の専門家からは異論も出ている。
猪口元大臣のインタビュー記事は、産経新聞が発行する「夕刊フジ」の公式サイト「zakzak(ザクザク)」が配信した。副題(見出し)は「景気低迷がセックスレスの背景に」。
「絶望感が背景にある」
インタビューの主な話題は少子化対策で、主見出しは「猪口邦子氏が警鐘! 子ども手当で少子化対策は無理」となっている。2010年9月29日配信の記事だ。
インタビューの後半、「少子化では、セックスレス化もその一因と指摘されている」という質問を受け、猪口氏は「直接的には関連は薄いと思います」と答えた。さらにセックスレスについて
「景気が低迷して、仕事に疲れていたり、企業でリストラが始まっているときに、前向きな気持ちで夫婦で向き合うのは難しい。セックスレスにはそういった絶望感が背景にある気がします」
との考えを示している。
セックスレスは、猪口氏指摘のように、景気低迷に伴う「絶望感が背景にある」のだろうか。
ネットの個人ブログや2ちゃんねるをみると、猪口氏説に賛否の声が寄せられている。反論としては「景気は関係ない」「景気が悪くてお金がなければ、やることがないからむしろセックスをするようになるのでは?」といった指摘が並んでいる。
一方、「失業など経済的に苦しいほどセックスレスになる傾向があるという統計」を引用した、学者らが書いた本を読んだことがある、という人が「(自分も)そんな気がする」と賛意を示すなどしている。
日本のセックスレスの現状は、どうなっているのだろうか。