アニメ監督・宮崎駿氏の新作映画の一部が公開され、話題になっている。真っ白い球体上の身体から手足が生えているキャラクターが登場するもので、ジブリ美術館で上映される予定の新作短編アニメではないかという見方も出ている。
話題になったきっかけは、2010年10月16日に放送されるNHKのドキュメンタリー番組「プロフェッショナル仕事の流儀」の予告編。
球体状の身体に手足が生えたキャラクター
過去に登場したゲストの現在を伝えるという内容で、宮崎監督も番組に登場する。現在、予告編が放送されているが、その中で「宮崎駿 衝撃の新作」としてアニメ映像が流れた。
卵のような球体状の身体に手足が生えたキャラクターが、赤いワンピースを着て歩いている。目は点で眉毛や鼻は描かれていないが、口元は笑っている。子どもの落書きをそのままアニメにしたようにも見える。
一体どんなアニメなのか。東京・三鷹にある「三鷹の森 ジブリ美術館」HPでは11月20日から、宮崎監督の新作短編アニメを上映するとアナウンスしている。タイトルは「パン種とタマゴ姫」。魔女に召使いにされてしまった「タマゴ姫」が、突如生命を持ち動き出した「パン種」と逃げ出すストーリーだと説明している。
館内では同日からタマゴ姫とパン種が逃げる麦畑のジオラマも展示されるという。このキャラクターが「タマゴ姫」ではないかというのだ。
「手抜き」?「意欲作」?
数秒しか流れなかったものの、ネットでも大きな話題となっている。2ちゃんねるにはテレビのキャプチャー画像が貼られた。かなり簡素化されたデザインだったためか、「どんだけ手抜きキャラww」「宮崎駿そろそろ新作作るの面倒くさくなったのかな」といった書き込みも寄せられた。
一方で、08年に公開された映画「崖の上のポニョ」に登場したポニョも簡素化されたデザインだった。今回も同じような方向性ということで、「ポニョ胎内回帰説からいうと妥当なのか」「ストーリーとアクションに自信があるからだな。キャラだけで客集めしている萌えアニメを真っ向から否定する意欲作 」と見る向きもある。
宮崎監督はどんな思いでこのキャラクターを生み出したのか。10月16日放送の「プロフェッショナル」で、真相が明らかにされるかも知れない。