利用者5億人のフェースブック 日本の会員数なぜか伸び悩み

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   世界で最も多くの利用者を抱えるSNS(会員制交流サイト)が、「フェースブック」(Facebook)だ。会員数は実に5億人で、欧米では圧倒的人気を誇る。

   日本には2008年に参入したが、なぜか欧米と比べると会員数はいまひとつ伸び悩んだまま、「国内組SNS」のmixiなどの後塵を拝している。

「ネット上の治安は海外より悪い」

「世界で5億人」でも日本では今ひとつ
「世界で5億人」でも日本では今ひとつ

   世界最大のSNSとなったフェースブック。米調査会社コムスコアによると、2010年8月には、インターネット利用時間でグーグルを抜いて首位に立った。ネット全体の利用時間のほぼ1割をフェースブックが占めたことになる。

   7月には、利用者が5億人を突破した。欧米での人気は群を抜くが、日本では会員数が伸びない。国内ではmixi、GREE、モバゲータウンの「ビッグ3」が、それぞれ2000万人規模の会員数をもつ。これを猛追するのがツイッターだ。一方、08年に日本進出を果たしたフェースブックは、国内の会員数を公表していないが、一部報道では「100万人超」とされている。主にモバイルを「主戦場」に、ゲームを事業の軸に据えるGREEやモバゲー、短文の投稿がメインのツイッターと、フェースブックとはそれぞれ特徴は違うが、世界一の規模を誇るSNSのわりには寂しい数字だ。

   かねてから指摘されているのは、基本的に実名登録となるフェースブックに対して、日本人がアレルギーを感じるのでは、という点だ。フェースブック日本支部代表の児玉太郎氏は9月、マスコミ会見の席で「日本市場で実名制を変えることはない」ことを断言したようだ。あくまで本家の方針を日本でも踏襲するようだが、ネットでは、「実名・顔出しはみんな萎縮しちゃうよ」「ネット上の治安は海外より悪いようなもの」など疑問を抱く声が多い。「悪意のある奴はどうせ偽名使うぞ」という意見もある。実名制のメリットをユーザーにアピールできないと、疑心暗鬼の利用者を簡単には引きつけられないかもしれない。

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