「B-1グランプリ」などで、全国各地のご当地グルメが注目を集めているが、2010年10月、鳥取県でご当地ハンバーガーの祭典「とっとりバーガーフェスタVol.2」が開催される。全国から60のチームが参加し、主催者も「フジロックフェスティバルのようなイベントにしたい」と意気込んでいる。
鳥取県では、以前からご当地バーガーに力を入れており、鳥取和牛バーガーや、ベニズワイガニバーガー、マグロバーガーなど、県内の食材を使ったユニークなハンバーガーが各地にある。
2日間で6万人来場見込み、8万5千食用意
09年秋には、バーガーフェスタの「プレ大会」を桝水高原で開催。20チームが参加し話題になった。今回、10年10月10日から11日にかけて開催される「とっとりバーガーフェスタVol.2 全国ご当地バーガーサミット」は初の本格的な大会となる。
大山山麓を中心に3会場を用意。県外28チーム、県内32のチームの計60チームが参加する。ご当地バーガーの元祖的存在、長崎県の「佐世保バーガー」や、北海道からは「新・ご当地グルメグランプリ2010」で優勝した「別海ジャンボホタテバーガー」が登場。その他、コリアンタウンのある大阪・鶴橋のキムチを使った「鶴橋カルビバーガー」など、各地の有名ご当地バーガーが集結する。
実行委員会によると、前回、来場客数2万人に対してハンバーガーは1万2千食しか用意しておらず、会場に来たものの食べられないで帰った人も多かった。委員会にはクレームも多数寄せられたという。今回は、2日間で6万人の来場を見込み、食べられない人が出ないよう8万5千食用意する予定だとしている。
来場者による投票でグランプリを決定
それにしても、何故鳥取県でハンバーガーなのか。実行委員会代表で、フードライターとしても活動している柄木さんによると、ご当地バーガーは佐世保バーガーなどの登場で5~6年前から話題になっており、現在も人気は衰えていない。「日本の文化としても定着している」という。更に、鳥取は海や山の食材に恵まれているが、そうした鳥取を全国にPRするのに、多様な食材を使えて、若い人にもよく食べてもらえるハンバーガーがうってつけだと思ったという。
最近では、全国のB級グルメを集めた「B-1グランプリ」が、数十億円規模の経済効果があるとして話題になっている。しかし、「バーガーフェスタ」が目指すモデルは「B-1」ではないという。
「B-1」が神奈川や福岡、静岡など全国各地で開催されているのに対し、バーガーフェスタの会場は毎回鳥取県内。そのため、毎年夏に新潟県苗場で開催されているフジロックフェスティバルの方が近いとし、
「『食のフジロック』という感じです。フジロックでは毎年その時期になると音楽のために多くの人々が集まりますよね。バーガーフェスタでもバーガーのために多くの人が集まって貰えればと思います」
と話している。
来場者による一般投票で、県内から参加した32チームを対象に「2010年 とっとりバーガーグランプリ」も行う。来年度からは全国全ての参加チームも対象とし、より一層盛り上げたいとしている。