1ドル50円まで進むか ドル安は「歴史の必然」

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今ではドルは「裸の王様」

   その結果、「雑駁な感覚で言うと、1ドル=50円」にまで円高が進むとの見方をしている。「歴史の必然」の経緯に理由については、このように説明している。

「第二次大戦後は、経済大国の通貨であるドルを持ちたかった。(ドルは)『通貨の世界の王様』だった。だが、他の国も戦後は復興してきて、米国が突出して強い訳ではなくなった。みんな『王様は裸だ』と思いつつも、知らないふりをしてきた。ここにきて、『裸の王様だ』と言って逃げてしまった方がいい感じに、みんななってきている」

   また、ある外国為替証拠金(FX)業界の関係者は、日米の物価変動幅の違いを理由に、

「現在のような状況が続くのであれば、中長期的に『1ドル=60円割れ』も視野に入れる必要がある」

と指摘する。1995年に1ドル=79.75円を記録した時の米消費者物価指数(CPI)を100とすると、現在の米CPIは140。それに対して、日本の同期間のCPIは、ほぼ横ばいだ。つまり、95年の「1ドル=79.75円」は、現在の価値に換算すれば「1ドル=57円」に等しい、というのがその理由だ。

   さすがに「1ドル=50円」を唱える専門家は必ずしも多くないようだが、やはり円高傾向は進むとの見方で一致している。

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