朝日新聞へのリークに関係か 大阪地検「美女検事」怒りのわけ

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「関西検察」、親分・子分の師弟関係

   また、週刊朝日によると、前田恒彦容疑者が個人パソコンを無許可で持ち込み、書き換えソフトを入手していたことを、検事周辺とみられる地検関係者が2010年3月下旬に耳にしたという。つまり、前田容疑者は、フロッピー改ざんのようなことを再びしようとしていたというわけだ。

   さらに、若い検事らにも、左遷と思われるようなことが起きる。内部告発した女性検事が特捜部から公判部に異動になり、特捜部に移るとみられた刑事部の男性検事は異動がなかったのだ。

   真相は不明だが、こうしたことが不満の引き金になり、検事周辺がリークした可能性はありそうだ。

   もしこれが本当だとすると、なぜ大阪地検特捜部は、これほどまでに腐敗したのか。

   元東京地検検事の大澤孝征弁護士は、特捜のおごりがあるのではと指摘する。

「筋書きに基づいて捜査するのは、いけないというわけではありません。科学で立てる仮説などと同じで、その証拠が認められないときは、別の仮説を立てるわけです。しかし、成功体験を重ねて筋書きが絶対という硬直した考えになり、被疑者がおかしいと思ったり、事実を曲げたりする倒錯した精神状態になっていた可能性があります」

   また、大阪ならではの問題があるかもしれないと言う。

「人事が地元だけで回る『関西検察』の慣習があり、親分・子分の師弟関係が強く出てしまいます。つまり、軍隊組織に近く、上司にモノを言える雰囲気がなかったわけです。また、東京に対抗意識があり、負けてはいけないと突っ走るところがあったかもしれませんね」

   取り調べ可視化のほか、特捜不要論まで出ていることについては、こう述べる。

「被疑者が本当のことを言わなくなるので、可視化には基本的に反対です。それは仕方ないとしても、司法取引などの導入が必要でしょう。特捜がなくなって喜ぶのは、巨悪や権力者です。どんなことがあってもなくしてはダメだと思いますね」
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