消費者金融大手の武富士が会社更生法の申請を検討していると、2010年9月27日付の日本経済新聞などが一斉に報じた。利用者からの過払い利息の返還請求が高止まりしていることや、6月に本格導入された改正貸金業法による規制強化などが経営を圧迫した。
ピーク時に約1兆7000億円あった武富士の融資残高は6月末で5101億円まで減った。09年3月期は2561億円の最終赤字を計上。10年3月期は45億円の黒字だった。負債総額は約4000億円とみられる。法的整理によって、銀行借り入れや過払い利息の支払い負担を軽減し、経営再建を図る。
なお、武富士は同日、会社更生法の適用申請について「決定した事実はない」とのコメントを発表している。