尖閣諸島巡る日中対立激化  中国人はどう考えているのか

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真の日本理解者も政府部内に不在

   政府部内に日本理解者、知日派がいないことも事態の悪化を招いている。靖国参拝問題で日中関係が大きくきしむ時代は、中国上層部に唐家セン国務委員(副総理級)という日本専門家がいた。しかし、現在、戴国務委員というロシア専門家、外交部では長年にわたって共産党関連の仕事をしてきた人物が外交を指令している。戴国務委員は、自ら休日の未明に丹羽宇一郎大使を外交部に呼び、抗議するという破天荒的な行動をする人である。

   また、日中関係がぎくしゃくしている時期に、かつては王毅という大物大使が日本にいた。いまはそのような外交官もいない。

   中国駐在日本大使が未明に呼ばれて抗議されたことに対して、「非常に無礼」という日本のマスコミ報道はそのまま中国にも流された。ただ、これも中国には理解されていない。法律にのっとって粛々と処理していくという日本側の言葉も、言い逃れだけのように中国では聞こえる。

   「虎に乗ったら降りられない」(騎虎難下)という中国のことわざがあるが、中国だけでなく、日本もまた現在は世論という「虎」に乗っていて、降りたとたんに虎に食われる恐れがある。これは危険な状態だ、と専門家は警告している。

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