マンガ喫茶の個室で買春し、逮捕されるという事件が相次いでいる。逮捕されるのは大学生男子で、相手は女子高生というケースが目立つ。なぜマンガ喫茶なのかといえば、「ホテル代がないから」。大学生や高校生の恋人同士もマンガ喫茶で「行為」をすることが増えているようで、理由は買春と同じだという。
2010年9月17日付け新聞各紙は、マンガ喫茶の個室で女子高生とわいせつ行為をした大学生の逮捕を報じた。東京都の大学に通う3年の男子学生が立川市のマンガ喫茶の個室で高校2年の女子生徒(16)に5000円を渡して行為に及んだという。
5000円払うという約束で、マンガ喫茶で会う
この男子大学生は携帯電話のコミュニティーサイトで女子高生が援助交際を求める書き込みを見た。連絡を取り5000円を払うという約束で09年10月15日にマンガ喫茶で会い、行為に至った。男子大学生は大学の友人2人にこの女子高生を紹介。児童買春・児童ポルノ禁止法違反と買春斡旋の容疑で逮捕された。
報道によると、マンガ喫茶になったのは「安価に性欲を満たすため」で、仕送りでは小遣いが足りなかった、などと男子大学生は警察の調べに答えているという。
このほかにもマンガ喫茶で買春が行われたという記事は複数あり、2010年7月15日には千葉県の大学に通う東京都内の大学1年生が横浜市のマンガ喫茶で高校1年の女子生徒(15)に1万円を渡す約束をしてわいせつ行為をしたとして逮捕された、と東京新聞の神奈川版が報じた。
恋人同士も倹約兼ねてホテル代わりに
マンガ喫茶で性行為が行われるのは買春に限ったことではないらしい。都内の大学に通う女子大生(20)に話を聞くと、
「友人のけっこう多くがラブホテル代わりにマンガ喫茶を使っている」
というのだ。理由は「ラブホに入るお金が無いから」。都内のラブホテルだと2時間の休憩で数千円必要だが、マンガ喫茶ならば3時間のパック料金で1人800円~900円程。このご時世、仕送りが十分でなく割の良いバイトが少ないため、「節約」も兼ねてマンガ喫茶を利用するのだという。
ある大手マンガ喫茶チェーン本部に話を聞くと、業界全体では個人経営店で買春や性行為が増えていて、経営者が頭を悩ませているという。この大手チェーンでは怪しげなカップルは入店を断り、買春行為などが行われないように徹底しているが、それでも大学生と女子高生のようなカップルの場合は見分けが付けにくい、とも言う。そして買春が発覚した場合は、
「当社の場合常に警察と連携を取っていますので、直ぐに通報することになっています」
と話している。