検察は瀕死状態 特捜部解体論が噴出

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「解体には基本的には賛成」

   特捜部は、全国各地にある地検の中でも、東京と大阪、名古屋にしかない特別な存在だ。多くの事件のように、警察が捜査・逮捕したものを検察が起訴するかどうか判断する、という仕事ではなく、特捜部は、捜査から逮捕、起訴まで一貫して自前で行う。独自捜査を行う特別刑事部がある地検もあるが、規模・陣容の面で特捜部には及ばない。

   特捜部には、ロッキード事件やリクルート事件などの政界汚職事件をあばいた過去の栄光のイメージが強く残る一方で、最近では強引な供述取りなどが問題視され、無罪判決も目立ってきた。今回の事件が関係する、厚生労働省の村木厚子元局長(9月21日付で復職)の無罪も21日に確定した。

   特捜部解体論について、「特捜神話の終焉」(飛鳥新社)などの著書がある元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士にきいてみると、郷原弁護士は「解体には基本的には賛成」との見方を示した。しかし、独自捜査をする機関をなくせ、という意味ではなく、東京などに「一極」集中している現状を改め、「全国の地検に機能・人員を分散させるべきだ」との考えだ。

   ネットポータルサイト「ライブドア」が9月21日夕から実施している「大阪地検特捜部は、解散した方が良いと思いますか」とのアンケート調査では、22日夕(参加者約100人)の段階で、「解散すべき」が75%、「解散しなくてよい」が17%だった。

   年金問題の不信感の高まりから旧社会保険庁は解体され、10年1月から日本年金機構に生まれ変わった。地検特捜部は今後、信頼を回復することができるのだろうか。

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