コカイン所持で現行犯逮捕されたタレントの田代まさし容疑者(54)は、頬がこけて憔悴し切っており、まるで別人だった。近くにいた関係者は、「おかしい様子はなかった」というが、なぜ再三過ちを繰り返すのか。
「おとといメールをもらったばかりなんですよ。もうちょっと、信じられないというか…」
「神」と呼ばれたネット上でも、冷ややかな声
田代まさし容疑者の応援本を出版したリーダーズノートの木村浩一郎編集長(49)は、こう言葉を詰まらせた。
メールでは、田代容疑者から「一緒に食事に行きませんか」とあり、木村編集長は、「いいですね」と返信した。その後、木村編集長の身内に不幸があったときも、葬式に花を出して、心配してくれたともいう。
スポーツ紙各紙によると、田代容疑者は2010年9月16日未明、横浜の赤レンガパーク駐車場に駐めた車の中で、粉末状コカインが入ったポリ袋2つを持っているところを警察に見つかった。車の助手席にいた知り合いの美容院経営、荒井千恵子容疑者(50)も、覚せい剤所持の現行犯で逮捕されている。
田代容疑者は、薬物使用やのぞきで過去に3回の逮捕歴がある。08年6月に出所してから、CS放送やネット動画、トークイベントに出演するなどしており、本格的な芸能界復帰を目指している矢先だった。
不祥事のネタをいつも提供することから、2ちゃんねるなどネット上では、「神」と呼ぶ向きもある。しかし、4度目ともあって、今回は冷ややかな書き込みも多いようだ。
別人のような田代容疑者について、木村編集長は、「おかしい様子はありませんでした」と話す。頬がこけているが、胆石の手術を受けたためにやせたのだという。薄くなっている髪については、いつも帽子を被っていたため、あまり気づかなかったとしている。
「手術のときに、尿検査もしましたが、特に薬物反応は出ませんでした。クスリをやっているとは思いたくないので、『もうちょっと食べた方がいい』とアドバイスはしていました。何かの間違いではないか、と思いたいぐらいです」
出版1か月余の応援本も絶版に…
一緒にいた荒井千恵子容疑者については、木村浩一郎編集長は、会ったことはあるとしながらも、交際などについては「全然知りません」と言う。
「田代さんとは、どんな番組やステージでの出演でも、いつも一緒にいました。とても丁寧な応対が印象的な方で、田代さんの面倒を長く見ていたようですね」
報道によると、田代まさし容疑者は、荒井容疑者と数年前に知り合ったという。逮捕されたときはデート中で、将来の仕事の話などをしていたと供述している。コカインについては、田代容疑者は、3か月半前に知り合ったDJから買ったと言う一方、荒井容疑者は、自分が渡したとしており、言い分が食い違っている。
木村編集長が手がけた応援本「帰ってこいマーシー」には、約70人もの著名人や1000人を超えるファンから復帰へのエールが寄せられている。出版されて1か月余にもかかわらず、田代容疑者は、その思いを踏みにじる結果になった。
「声掛けした皆さんには、申し訳ない気持ちでいっぱいです。度々事件を起こしても、田代さんは、気遣いのできる繊細でいい人に変わらず、ファンも離れませんでした。甘いと言われるかもしれませんが、みんな信じていたので、本人になぜなのか聞きたいです。悔しいというか、ただただ信じられない思いです」
応援本については、1万部を超えて書店から注文も来ていたが、逮捕後は撤去の話も来ているという。
「現在検討しているところですが、絶版になるしかないでしょうね。芸能界復帰も難しいと思います」。
面会して本人の口から事実関係を聞きたいとし、今後の接し方については、「寝耳に水ですので、全然分かりません」と話している。