「頼まれて名前書いただけの人も」と市長派の市議
また、竹原市長は9月15日のブログでもリコール署名について触れているが、「不徳」として挙げたのは障がい者関連ブログについてだけだ。これまでに物議をかもした対市議会の専決処分連発などについては触れておらず、該当ブログ問題以外は「反省」していないとも読める。
議会では少数派の市長派、石澤正彰市議は「市長の強気の姿勢は変わっていない」と解説する。「過半数」の署名については、「争いごとを避け、頼まれればいやと言えない人が多い地方なんです」「仮に住民投票になっても市長解職に賛成する気はない、と署名集めの人に告げても『それでいいからとにかく名前だけ書いて』と言われて応じた例も少なくない」との見方を示した。
「本当に市長をやめさせたい人が署名者のうちどれだけいるのか、知れたもんじゃない」とあくまで強気の読みで、市政の実績を訴えていけば市民の理解は得られるとしている。
一方で、リコール署名簿は公開されるため、「周囲の目を気にして、署名したくてもできなかった人も多数いる」との指摘もある。
08年夏に初当選した竹原市長は09年、市議会からの2度の不信任決議を受け5月に出直し市長選に臨んだ。2人が立候補し、竹原市長は8449票対7887票で競り勝った。投票率は約82.6%だった。