世界最大の小売チェーン・ウォルマート傘下にある西友は、毎日何回買い物をしても1%の割引サービスが受けられる「ウォルマートカード」を2010年10月1日から発行すると、9月13日、発表した。サービスは、全国371 店舗の西友、LIVIN、サニーの店頭で受けられる。
低価格イメージの浸透図る
ウォルマートカードは、クレディセゾンがアメリカン・エキスプレスと提携して発行する。これまで西友では、既存の「セゾンカード」利用者に対して、毎月5日・20日には5%の割引サービスを行ってきた。新しいカードなら、この5%割引に加え、ほかの日に買い物をしても1%の割引を実施するという。
西友はウォルマートの世界的な低価格戦略「Every Day Low Price(毎日お買い得)」をこれまでも推進してきた。新カードの発行は、さらなる低価格イメージの浸透を図り、顧客拡大を狙ったものだ。
西友は、経営再建のためウォルマート傘下に入った02年から、低価格戦略を推し進めてきたが、業績はしばらく低調で赤字が続いた。ところが、09年ごろから業績は好転。850円ジーパンの発売や、他社チラシを持参した客には同じ商品を安く販売するなど話題を集め、来店客数を伸ばしてきた。
店名「ウォルマート」に変更か
ところで、発表されたウォルマートカードを見ると「西友」の文字が見当たらない。このことから店名が西友からウォルマートに変わるのではないか、といった憶測が飛び交っている。朝日新聞は10年9月14日付けで、「西友からウォルマートへ店名変更の布石? カード発行へ」と題して報じた。
J-CASTニュースの取材に対し、西友の広報担当者は名称変更について「未定です」との回答をした。しかし、東京・赤羽の本社には7月15日からウォルマートの看板が掲げられるようになった。店名はまだしも、ウォルマートとの関係をさらに強化するのは間違いなさそうだ。組織力を生かした商品仕入れで、あっと驚く超低価格を今後も打ち出してくるか。