単純にキャラクターを面白がっているだけ?
ネット投票でのサンプルの偏りを指摘しつつも、ニコニコ動画などで小沢氏に触れた「若い世代」は、「意志が強く指導力のありそうな小沢氏に好感を持つ視聴者が多いのだろう」と分析。更に、鳩山・菅内閣で行われてきた政策があまりに無策で、経済も全く改善していないという不満を持っている、と見る。
こうした中で「日本経済が行き詰まってヒトラーのような『強い指導者』を求め始めたのではないか」といった見方も出ているという。
一方で、ある政治評論家は「別に『強い指導者』と求めているのではなく、『ぶつぶつ言っている菅よりも、どっしりした小沢を支持しようぜ!』と単純にキャラクターを面白がっているだけでは」と語る。
麻生太郎元首相のときも同様で、ネットで人気があると言われていたものの、06年の自民党総裁選で安倍晋三元首相に敗れ、09年の衆院選でも大敗を喫した。
そもそも新聞の世論調査とネットの調査は別物だ。新聞の世論調査では、原則的には無作為に調査対象を選んでいるが、ネットでは自由に投票をできるほか、IDを変えて何回も投票ができる場合もある。そのため、少数派の意見が大きく反映しがちだ。ヤフー「みんなの政治」の担当者も「あくまでIDを登録して投票している、政治に関心の高いユーザーの方々の意見です。統計調査とは違うので、報道機関がやっている調査と比べられるようなものではありません」と話す。
前出の政治評論家は、
「大手紙の調査では、菅さんが6~7割で小沢さんが2~3割と大体どこも同じ結果が出ていますよね。ネットで高い支持率が出ていることは、大手紙で人気のない小沢さんにとっては『利用したい数字』なのかも知れませんが、実際の選挙戦に影響があるかは微妙なところです」
と語っている。