宇宙航空研究開発機構と三菱重工業が2010年9月11日20時17分、準天頂衛星「みちびき」を種子島宇宙センターからH2Aロケット18号機で打ち上げた。「みちびき」は約28分後に分離。予定の軌道に入り、打ち上げは成功した。
「みちびき」は米国のGPS(全地球測位システム)を補完して精度を上げるのを目的とした測位衛星。日本の真上を飛びながら、ビルや山などの影響でGPSの電波が届きにくい地域の受信障害を解消する。測位誤差も現在の10メートル前後から1メートル以内に縮まるとされている。
ただ、「みちびき」が日本上空にいるのは1日8時間だけ。24時間体制で運用するには最低3機が必要とされるが、2号機以降は未定で、政府は今後財源などを考慮しながら11年夏までに続行の可否を決定するという。