東京都心のオフィスビルの空室率が再び上昇している。オフィス仲介の三鬼商事が2010年9月9日に発表した8月の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス空室率は、前月比で0.07ポイント上昇して9.17%だった。上昇は2か月ぶりで、空室率は過去最高を更新した。
既存の大型ビルに解約予告などの動きもあったことに加えて、新築の大型ビル募集面積が小幅ながら増加したことで、8月の1か月間で空室面積が約4700坪増加した。同社は「需要の改善には至っていない」としている。
地区別では、新宿区の空室率は2か月連続で低下。千代田区は横ばい。中央区、港区、渋谷区で上昇した。
また、都心5区の平均賃料は8月末時点で、1坪あたり1万7832円で、前年同月比で10.24%(2035円)、前月比で0.27%(47円)下げた。