外国人少女が子犬を川に放り込む動画がネット上にアップされ、世界中で話題になっている。海外のネットでは、少女がボスニア・ヘルツェゴビナ在住だと特定。米国の動物愛護団体が情報提供者に報奨金を出すと発表するなど大騒動へと発展している。
2010年8月30日、動画共有サイト「LIVE LEAK」にショッキングな動画が投稿された。
子犬「キャンキャン」の鳴き声残し
赤いパーカーを着た金髪の少女が、手袋をはめて川に白い子犬を思い切り放り込んでいる。子犬が川にドボンと落ちると、少女はすぐに足下のバケツから次の子犬を取り上げて、また川の中に。時折、「ヒュー」といった歓声を交えながら約40秒の間に計6匹の子犬を投げ込んだ。「キャンキャン」という子犬たちの鳴き声が痛ましい。
動画を投稿したのは米国のユーザーで、自分が撮影したものでなく、元々YouTubeに投稿されていたものを転載したと説明。元の動画は既に消されてしまったという。
9月2日までの4日間で、200万回以上再生された。「本当に最悪だ。彼女に天罰が下ればいい」「彼女は精神を病んでいる」といったコメントが北アメリカやヨーロッパのユーザーから約700件付いた。Twitterにも「子犬殺し(Puppy killer)は死ね」といった投稿が大量に寄せられ、世界規模で話題になっている。
CNNやAFPといった海外の大手報道機関もこの動画を報じている。それによると、この動画はまず、米国の掲示板サイト「4chan」で話題になった。「このクソアマを見つけ出して川に放り込んでやれ」といった怒りの書き込みが殺到。すぐに特定作業が行われた。
情報提供者に2000ドルの報奨金
海外ネットユーザーは、元動画をYouTubeに投稿したアカウントがボスニア・ヘルツェゴビナのものと特定。また、彼女の話している言語がボスニア訛りのあるクロアチア語であるという指摘もあり、現在、ボスニア中心部在住のクロアチア人ではないかという説が強まっている。
米国の動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会」(略称PETA)も動きだし、31日には、彼女の逮捕に繋がる情報を提供した人に2000ドル(約17万円)の報奨金を出すと発表した。
また、New York Daily Newsなどによると、ボスニアでは最近、動物虐待に最大で5000ユーロ(約54万円)の罰金を科すという法律が採択されており、通報を受けた現地の警察も逮捕に向け動いているという。
YouTubeに謝罪動画、本物?
9月1日には、YouTubeに、少女からの謝罪動画らしきものが投稿された。動画は既に削除され、現在は冒頭のキャプチャー画像しか見ることができないが、英語でメッセージが書かれている。
それによると、彼女の名前は「カーチャ」。この子犬たちは病気を持っているため、飼い主である祖母から処分するように頼まれた。川に放り込んだのは子犬たちを苦しめたくなかったためで、現在はとても後悔しているという。
本人によるものかは不明だが、この動画を報じたCNNの記事には「凄く悲しい。病気だろうと何だろうと起きてはならないことだ」「これは絶対偽物。動画を見たけど、彼女が後悔しているようには見えない」といったコメントが付いている。