女優の沢尻エリカさん(24)が海外メディアのインタビューで語った内容が波紋を呼んでいる。3年前の映画の舞台挨拶で不機嫌な態度を取り続け「別に」の一言で大バッシングに発展、その後、テレビ番組で涙の謝罪をしたが、「謝罪」は所属していた事務所に指示され「演技」したもので、自分としては謝る必要はないと今でも考えている、というものだ。
このインタビューは沢尻さんの関係者に様々な衝撃を与え、2007年10月4日に涙の謝罪を放送したテレビ朝日系「スーパーモーニング」は、10年9月2日放送で、沢尻さんの発言は「謝罪放送がヤラセと取られかねない」とし、番組の芸能担当デスクが登場、「あくまでガチンコの取材だった」と説明した。
インタビューのアナも、もらい泣き
沢尻さんのインタビューは10年9月1日付けの米メディアCNNのアジア向けインターネットサイト「CNNGo」に掲載された。このインタビューでは沢尻さんの生い立ちから3年前の「別に」騒動、そして結婚、芸能界復帰について詳しく報じられている。問題になっているのは「スーパーモーニング」での謝罪で、沢尻さんは
「あれは間違いでした。前の事務所が謝罪しなくてはいけないと言ったけれど、ずっと断っていたんです。絶対したくなかった。これが私のやり方なんだから、と。結局、私が折れて。でも間違ってた」
と答えている。
問題となった「スーパーモーニング」の沢尻さんインタビューは、07年10月4日に約30分にわたり放送された。インタビューしたのはテレビ朝日の赤江珠緒キャスターだった。「別に」騒動の原因を赤江キャスターが聞くのだが、「プロの女優であるにもかかわらず、公の場で私情を表してしまったこと」と話すのみで、半ば、はぐらかし説明を避けた。
沢尻さんの沈黙は度々続き、やがて沢尻さんは改めて謝罪の言葉を口にした。あの日の自分の行動で全てをブチ壊してしまったのは自分の未熟さ故のことであり、スタッフにも迷惑をかけている、とし、
「裏切ってしまった形であるのは、本当に申し訳ないなって思っているんですけど…」
と涙を流しながら話した。赤江アナはもらい泣きしながら沢尻さんの手を握りインタビューは終了した。
つまり、このインタビューは沢尻さんにとって、謝罪する気はなかったのに所属事務所にさせられた「ヤラセ」、ということになる。
立ち会った芸能デスクが異例の釈明
10年9月2日放送の「スーパーモーニング」では、同番組の芸能デスクで、3年前の収録にも立ち会った中島享兵さんが説明に立った。今朝スポーツ紙の記事を見て、
「読み方によっては(沢尻さんの)演技をこちらが知っていて、そのまま放送したと取られかねない」
という理由からの異例の出演だった。中島さんは、インタビューはガチンコで行われたものであり、インタビューが中断したときに別室で沢尻さんと所属事務所の人の話し合いがあったが、事務所側から演技の指示があったとは思えない、とし、
「何をもって今こういうことを(沢尻さんが)言うのか、あくまで、こちらとしてはびっくりですね」
と当惑していた。そして、ありえないことをなぜ沢尻さんが発言しているかについて、こんな見解を付け加えた。
「実際に(沢尻さんの)日本での活動がままならない状況なので、そういうストレスもあって、本意ではないことを言ってしまったのかな、というふうに思いたい」
では沢尻さんがインタビューで発言したことは本当にあったことなのか、元所属事務所のスターダストプロモーションに聞いてみたところ、
「当社を辞めてしまっているタレントさんのためコメントは差し控えさせて頂きます」
ということだった。