7月以前の降水量で山には水分ある
長野県豊丘村のマツタケの収穫量は、2007年が2790キログラム、08年が1420キログラムと、例年であれば1500キログラム程度の収穫量がある。09年の凶作の原因は、「9月になって地温が下がってきたところに残暑がぶり返して、せっかくの菌が死んでしまった」ことにある。
連日の猛暑続きで不作と思われがちの2010年だが、豊丘村役場は「今年は豊作が期待できる」と強気だ。「8月は雨量が少なかったのですが、それ以前に降っていたので山に水分はあると思います。暑さの心配はむしろこれからで、昨年のように地温が下がってきたときに、暑さがぶり返すことさえなければいいのですが」と心配しながらも、07年(2700キログラム)くらいの収穫量を期待している。
また、東北地方のマツタケの産地として知られる岩手県岩泉も、30度を超す真夏日が8月は20日もあった。平年の最高気温が26.9度のところ、8月6日には37度を記録し暑かった。さらに雨が少なく、8月の平年の降水量175.8ミリに対して、今年は8月30日までに109.0ミリの雨量にとどまった。
岩泉町森林組合は、「自然が相手だから出てみなけりゃわからないけど、今年は豊作じゃないかって話しています」と、9月の天候しだいとはいえ、期待が高まっている。