「民主代表選」菅VS小沢 「小沢有利」は本当か

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   民主党の代表選の告示が迫っている。菅直人首相と小沢一郎・前幹事長が立候補し真っ向勝負する見通しだ。勝つのはどちらなのか、最新予想を追った。

   菅氏67%対小沢氏14%(読売新聞)、菅氏78%対小沢氏17%(毎日新聞)――。2010年8月30日付朝刊に載った「首相(党代表)にふさわしいのは、菅氏と小沢氏のどちらか」に関する世論調査結果だ。

「数の上では小沢氏有利」「そう単純に行くか」

   こうした国民世論と民主党の党内世論は必ずしも連動していない様子だ。「国民の世論と党内があまりにも乖離した形で終わるのは民主党らしくない」。菅首相の側近、寺田学・首相補佐官は8月29日、NHKの番組でこう指摘した。裏返せば、党内では小沢氏支持の声が強いということだ。

   「小沢氏有利は動かない」。週刊現代の最新号(9月11日号)の「9.14最終血戦を完全予想 小沢一郎VS.菅直人 勝つのはどっちだ」で、ジャーナリストの鈴木哲夫氏は、民主党代表選の結果について、こう断じた。

   鈴木氏は、国会議員の「中間派」の動向を「詳しく見」た結果、国会議員票で小沢氏が菅首相を30人(60ポイント)上回り、党員・サポーター票などを加えても小沢氏が有利だ、としている。

   週刊現代の別の記事では、政治アナリストの伊藤惇夫氏が、地方議員票と党員・サポーター票は「おそらく半々」で、国会議員票では「数の上では小沢さんが有利です」との見通しを明らかにした。

   もっとも、伊藤氏は、今後マスメディアが小沢氏の「政治とカネ」に改めて焦点を当ててくるだろうと予測し、小沢氏有利の情勢について「そう単純に行くかどうか」と疑問を呈してもいる。

党員・サポーター票と「世論」の関係

   そもそも、民主党の党員・サポーター票が「世論」を反映するものになるかどうかも不透明だ。民主党の国会議員や地方議員の後援会メンバーらが多数登録しているとみられ、国会議員らの意向が反映されやすい、との指摘もある。小沢氏はこうした観点から以前から小沢派議員を通して党員・サポーター集めに力を入れていたため、「(党員・サポーター票も)小沢氏優勢」(週刊現代)との見方が出ている。

   週刊ポスト最新号(9月10日号)では、小沢氏は「メディアの猛攻撃」のなかでも、「実際には」党内で待望論が強く、「代表選はすでに圧勝の勢いである」と報じている。また、民主党国会議員全員について、小沢氏に対する「親」「反」「中間」を色分けし、リストを掲載している。結果は、親小沢231人、反小沢100人、中間派82人と、小沢氏優勢となっている。

   一方、菅首相と小沢氏は8月30日夕にも会談を持つ、との報道もある。鳩山由紀夫・前首相の調整で2人が会うことになったもので、直接対決の回避を模索する狙いがあるとされ、「挙党態勢」について意見交換するとみられている。両者の正面衝突は、代表選後の党分裂につながるとの危機感があることが背景にある。

   代表選の告示は9月1日で、投開票は14日だ。

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