円高「無為無策」の菅内閣 代表選のほうが「大事」なのか

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   急激な円高が進行するなか、菅内閣の「無為無策」ぶりに批判が噴出している。2010年8月24日午後急きょ行われた、野田佳彦財務相の記者会見もその代表例だ。「口先介入」を試みたがこれが失敗に終わり、逆に円高に拍車をかけてしまう悪循環。その後のロンドン市場やニューヨーク市場では一時1ドル83円台の高値を付けた。

新聞各紙が「無策」ぶりを批判

   8月25日付の読売新聞は1面トップで「円急騰83円台」を伝え、その中で「経済無策 見透かす市場」と、菅内閣を批判した。

   読売は前日の24日の社説「菅・白川会談 政策協調で景気の失速防げ」で、「日本が為替介入に弱腰と見られれば、投機筋につけ込まれかねない」と、急激な円高を懸念していた。同日夕方に野田財務相がわざわざ開いた記者会見で、為替介入について明確な意思表示がなかったことから、事態は読売の社説どおりの展開になってしまった。

   産経新聞は「主張」で、「菅経済対策 無策に危機感なく国滅ぶ」と痛烈に批判。毎日新聞は2面で「円・株 不安底なし 政府 代表選控え『無策』」とした。

   各紙とも菅内閣の「無策」ぶりを批判しているが、その背景として指摘されているのが民主党の代表選だ。8月25日付の日本経済新聞1面は、民主党が経済政策よりも代表選を優先して動いていると指摘する。

   自民党の谷垣禎一総裁は「国民生活を無視し、党内闘争だけに目が向いている」、また、みんなの党の渡辺善美代表も「1年生議員と会うなら、日銀総裁とちゃんと会って議論すべきだ」と非難している。

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