見慣れてきて次第に愛着がわいた
せんとくんには当初、「まんとくん」というライバルキャラクターがいた。せんとくんの選定方法などに不満を持った地元クリエーター達が公募したキャラクターで、09年秋には、ロッテのガムのCMにも登場。一時はせんとくんと肩を並べる人気振りを見せた。
しかし、せんとくんとまんとくん、両方のグッズを扱っている近鉄奈良駅近くの土産物店「ならクターショップ『絵図屋』」によると、現在せんとくんの方が売れているという。1300年祭がスタートした1月ごろは拮抗していたが、その後は7対3でせんとくんが優勢。担当者は、
「最初は『気持ち悪い』と言われていましたが、メディアに多く露出して見慣れてくると愛着がわいてくるようです。公式キャラクターというのも大きいです。平城遷都1300年祭のキャラクターでしたが、今後も奈良のキャラクターとして定着してほしい」
と話している。
また、せんとくん登場直後に最も反対していたのが地元の人たちだ。現在、奈良市街では駅から商店街までせんとくん一色となっているが、近鉄奈良駅近くに住んでいる男性は「最初は『公募もせずになんで勝手に決めるんだ』といった声が出ていましたが、最近ではめっきり聞かなくなりました。見慣れてしまって、皆知らず知らずのうちに受け入れてしまっているようです」と話していた。