「いますぐビルから飛び降りろ!」 ワタミ会長「叱り方」に議論沸騰

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本気で叱る先輩、上司いれば成長できる

   人材育成コンサルティングなどを手がける「Feel Works」(東京都)の社長で、「若手社員が化ける会議のしかけ」(青春新書インテリジェンス、10年9月上旬発売予定)の著者でもある前川孝雄さん(43)に、渡邉会長発言についてきいてみた。

   前川社長はまず、見出しなど発言の一部だけではなく、全体の文脈を考えた上で議論する必要がある、と指摘した。その上で、叱った後の理由説明などを考慮に入れた上での渡邉会長の叱り方論は、「けだし正論だ」と評した。

   前川社長によると、近頃企業では、パワハラ対策の意識などが浸透し、部下を叱ることができなくなっている傾向にあるという。しかし、本気で叱ってくれる先輩なり上司がいれば社員は成長できると前川社長は考えている。

   しかし、同じ叱るにしても「飛び降りろ」という表現は如何なものなのだろうか。前川社長は、「(社員との)信頼関係ができた上での表現だろう」とみる。「叱るときに感情的になるのは良くない」という説もあるが、前川社長は「本気になれば、ときには感情をむき出しにすることがあってもやむを得ない」と考えている。

   また、精神科産業医で、筑波大大学院人間総合科学研究科の吉野聡助教も「信頼関係があることが大切」とした上で、「叱った後になぜそんな言い方をしたのかを説明して、期待しているからだ、という思いを(渡邉会長は)伝えているようだ」と肯定的に捉えていた。

   2人の専門家が「信頼関係」の大切さを強調した形だが、そうした点では渡邉会長と信頼関係が成立していない読者の中に「ひどい」と受け止めた人がいても不思議ではないのかもしれない。もっとも、「叱る」のは子どもに対する手段で、大人に対しては「淡々と注意」すれば分かるはずだ、と叱る行為そのものに対する否定的な意見もネット上には見受けられた。

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