劇場版「ワンピース」DVDは40万枚いく
――ポニーキャニオンはアニメのDVD、BDのセールスも手がけています。
桐畑 当社が本格的にアニメの製作出資に参入して8年経ちます。「AIR」「CLANNAD」「家庭教師ヒットマンREBORN!」などのヒット作もありますが、苦戦した作品も非常に多く、死屍累々といった時期もありました。ネットの時代に入ってから、より売れるものと売れないものとに、メリハリが付いていてしまうようになりました。当社はテレビドラマや映画も扱っていますが、売れないサイクルに捕まってしまうと本当に辛いですよね。
ただ、8年やってきて、いろいろ勉強させてもらって、ようやく力が付いてきたかなという実感はあります。アニメ関連の事業は今後も強化していくつもりです。
――人気アニメ「ワンピース」劇場版の発売も8月27日に迫ってきました。
桐畑 これから発売を予定している注目作品は「ワンピースフィルム ストロングワールド」と、テレビアニメ「戦国BASARA弐」です。「ワンピース」は劇場公開で凄い人気でしたのでDVD50万枚以上のセールスを目標としていますし、「戦国BASARA弐」も前評判が非常に高いため期待しています。アニメファンは映像のクオリティーを非常に重視されます。背景に出てくる看板の文字が誤字なのでは、といった細かな点まで意見が寄せられます。
クレームかと思って対応すると「良かったです!」という激励だったりします。そういったお客様にきちんと対応するため、「ワンピース」の発売に合わせ、問い合わせ電話等に対応する専用の「カスタマー窓口」を設置する予定です。
【プロフィール】
桐畑敏春(きりはた・としはる)
ポニーキャニオン社長。1946年滋賀県出身。立命館大学経済学部を卒業後、70年にポニー(現ポニーキャニオン)入社。主に営業畑を歩み、96年に取締役営業本部長、常務取締役経営管理本部長を経て05年6月に社長就任。