冗談で済むか菅首相発言 「自衛隊最高指揮官」知らなかった?

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「隊員たちは気にしてないと思いますよ」

   「そんな馬鹿な?」。レバノンなどを視察中の佐藤正久参院議員(自民党)は、8月20日、ツイッター(Twitter)で首相発言について驚きの声を挙げた。佐藤議員は、自衛隊イラク復興業務支援活動時の「ひげの隊長」として知られる。

   首相発言に最初は耳を疑った佐藤議員だが、分析してみると、菅首相が冗談を言っているのではなく、本当に知らなかった可能性について、「それはあり得る」と指摘、「おそらく文民統制の意味が分かっていない!」「総理は、自衛官と自衛隊員の違いも知らないだろう」との疑念も表明した。

   ある自民党関係者は、今回の首相発言について「安保政策で真逆の主張をする人たちがいる民主党は、首相に限らずこの分野は不勉強な議員が多い印象だ。党の体質ではないか」と批判した。

   一方、「田母神俊雄の人生論 めざすは日本人」(高木書房)の著者で航空幕僚長も務めた田母神俊雄さんに話をきくと、「目くじらを立てる話ではない」との見方を示した。田母神さんは、08年に「日本は侵略国家ではない」と主張する論文を巡り更迭され、直後に定年退職した。

「菅さんとは何度も会って話したことがある。首相が最高指揮官だとは知っていたと思う。言葉のあやでしょう」
「隊員たちは気にしてないと思いますよ」

   菅首相は、10年7月の参院選前に消費税増税議論について言及したことについて、参院敗戦後に「不用意な発言により厳しい選挙を強いることになった」と「反省」の弁を述べていた。今回の文民統制関連発言が仮に冗談だとしても、十分練られたものとはいいがたく、やはり「不用意」な印象は免れないようだ。

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