ニューヨーク・マンハッタンのイスラム教モスク建設問題が、全米を挙げての政治問題になってきた。その大論争のさなか、ニューヨーク市バスの車体には「なぜ、そこに? グラウンド・ゼロ」とモスク建設反対を訴える広告まで登場し、議論に火を注いでいる。APなどが伝えた。
横長の看板には、左側に9・11同時テロで崩壊する世界貿易センタービルが描かれ「2001年9月11日、ジハード攻撃」、対比させて右側にモスクの完成予想図と「2011年9月11日、巨大モスク」の文字がある。スポンサーはイスラム原理主義の影響拡大に反対する全米組織で、ニューヨーク市都市交通局が広告掲示を認めた。
CNNテレビの直近の世論調査では、7割近くがモスク建設に反対している。オバマ大統領は、信教の自由を尊重する立場を表明しているが、野党共和党のみならず民主党の有力議員からも建設反対の声が上がって収拾のつかない状況になりつつある。