高卒対象の公務員試験24倍 超人気の理由は「給料高い」

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   高校卒を対象にした国家公務員試験の倍率が24倍と急上昇した。景気悪化で民間への就職が難しくなっているだけでなく、給与の高さも大きな魅力となっており、公務員を目指す高校生が増加している。

   2010年8月9日、人事院が10年度の国家公務員採用3種試験(高卒程度)の申込み状況を発表した。

減り気味とはいえ、まだ民間より高い公務員給与

   申込者数は1万7311人で、09年度比5.4%増で、2年続けての増加となった。採用予定数は09年の1065人から725人に減少。倍率は15.4倍から23.9倍にまで上昇した。

   3種試験で対象となるのは、17歳以上21歳未満。「行政事務」や「税務」といった事務職がほとんどだが、「電気・情報」「土木」といった技術系の職種もある。

   高校生から大学生、社会人向けに公務員試験の講習を行っている「資格の大原」によると、公務員を目指す高校生は、リーマンショックのあった2008年頃から増加傾向にある。

「民間企業の就職は厳しいですから。今、大卒も大変ですが、高校生はもっと大変。高校生ですので親の影響も大きく、親が公務員を希望して、という子もいます」

   現在、9月に行われる1次試験に向け、最後の追い込みの時期だ。具体的にどういうことがしたい、というのではなく「市役所の窓口」といった仕事をイメージして志望してくるケースが多いという。

   高校生・大学生の就職事情に詳しい、ジャーナリストの石渡嶺司さんは、高校生の公務員志向について「やはり給与面でしょうね」と指摘する。

   2年連続で給与・ボーナスが減るなど、公務員の収入は近年減少傾向にあるが、それでもまだ民間企業と比較すると高い。

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