「情報鎖国」として知られる北朝鮮が、ネット上で新たな情報戦に乗り出した模様だ。情報サイト「わが民族同士」を使い情報発信しているのは比較的知られているが、同サイトを名乗るユーチューブやツイッターのアカウントが、相次いで登場している。だが、フォロワー(読者)の数や動画の再生数は伸び悩んでいる様子で、必ずしも北朝鮮の思惑通りにはいかないようだ。
2003年に北朝鮮当局が開設した情報サイト「わが民族同士」は、北朝鮮側の政治的主張や、北朝鮮関係の写真を掲載していることで知られている。
これまでに書き込まれた回数は9回
内容は、米国・韓国・日本を非難したり、故・金日成主席や金正日総書記をたたえたりするものが中心。朝鮮中央通信や労働新聞の記事も多く転載されている。
2010年7月中旬には、ユーチューブ上に同サイトを名乗るコーナー(http://www.youtube.com/user/uriminzokkiri)が登場。攻撃的な口調で韓国哨戒艦沈没事件への関与を否定するものや、スローテンポな音楽に乗せて平壌市の町並みを紹介するものなど、70本近いプロパガンダ動画が掲載されている。朝鮮中央テレビから抜き出したとみられる動画も多い。だが、動画の再生回数は、コーナー全体で約6万回。必ずしも多くはない。
そんな中、8月12日朝、「わが民族同士」を名乗るアカウント(https://twitter.com/uriminzok)がツイッター上に登場した。最初の書き込みには「ウェブサイト『わが民族同士』ツイッターアカウントです」とあり、プロフィールからは「わが民族同士」へのリンクが張られ、「現在地」の欄には平壌とある。これまでに書き込まれた回数は9回だが、そのほとんどが、「わが民族同士」に掲載された記事の見出しとURLを羅列しただけのものだ。