リーマンショック後の厳しい採用計画
内定ゼロの学生にとっては、少なくともチャンスは続く。では、どこまで期待できるか。ディスコ広報によると「採用がダラダラと続いている状態で、採用数が大幅に増えるわけではない」。あくまでも7月までに確保しきれなかった人材の補充という位置づけだ。
むしろ、条件は厳しくなっていそうだ。前出の広報担当者によると、予算の関係上、企業の採用計画は1年半ほど前に立てられる。10年春卒対象の採用では、採用計画はリーマンショックの前にある程度確定していたと思われる。経済状況もそこまで悪化していなかったが、最終的には就職率は低迷した。『11年春卒の学生の採用計画は『リーマン後』の09年につくられているはずです。不況の影響で企業が『採用を絞ろう』とした時期にあたります」。こうなると、採用枠そのものも条件が厳しくなっていると考えられる。
ネット上には、「就職氷河期がまた来て就職先が全く無いなんて夢にも思わなかったよ」「もうこの世代を何とかしないと日本終わるな」という悲観的なコメントが並ぶ。企業によっては、自身の成長と生き残りのために海外での事業拡大を視野に入れ、外国人留学生の採用を増やすところも出てきた。就職活動は、まだまだ茨の道が続きそうだ。