10年産米も豊作で「また余る」
さらに、9月に新米が出回り始めると、09年産のコメは売れ難くなる。卸売会社としてはそれまでにはけないと、倉庫代のほか、仕入れ時に銀行から借りた資金の金利も嵩んでしまう。これが、価格低下に拍車をかけていると見られている。
コメ市況調査会社・米穀データバンクが10年8月5日に発表した10年産米の作況指数は「102」の豊作。主食用米の予測収穫量は、農水省の需要予測805万トンを大きく超える848万トンだった。全農宮城の担当者は、
「全国で『102』でしたが、宮城と北海道では『106』。この分だとまた来年も余りますよ。一部の政府米を、主食から外して飼料用に回すという話が出ているらしいですが、国がしっかりと需給調整しなければなりません」
と「減反」を期待するかのような話しぶりだった。