1ドル=80円突破の可能性もある
それにしても、円はどこまで上がるのだろうか――。
第一生命経済研究所・主席エコノミストの嶌峰義清氏は、「早ければ来週にも85円以下の水準で推移する可能性もあります」という。10月ごろには1ドル=80円割れの可能性も指摘。円高基調はまだまだ続くとみている。
いまの円高基調が続くと、市場の関心事はやがて「円高」というよりも、「米国がどこまでドル安を容認できるか」に移っていく。米国経済に対する注目がさらに高まり、米国の経済指標が市場の予測から下ぶれすれば、そのたびに円高圧力が強まって、ドル安の勢いが加速する。
嶌峰氏は「超・円高を記録した1995年には、1ドル83円を割ってから、わずか3営業日で80円を割り込みました。そのときと同じような状況になるのではないでしょうか」と予測する。