経団連「復活」をアピール 民主、自民の橋渡し役狙う

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今回の対話では具体的な協議はできず

   菅政権が6月に閣議決定した新成長戦略は法人税を先進国並みに引き下げることを盛り込んだが、民主党も参院選のマニフェストでも「強い経済」に向けて経団連の悲願である、法人税減税を掲げた。民主党としてもいつまでも財界と距離を置いておられず、協力して成長戦略を実行に移したいという思いもあったとされる。

   ところが、参院選の民主大敗が雲行きを危うくし始めている。

   菅首相は参院選での消費税発言を「唐突だった」と反省し、税財政一体改革のムードがしぼんでいるのは誰の目にも明らか。また、地球温暖化問題など歩み寄りが難しい課題については、代表選での再選の見通しもつかず足元がぐらつく今の菅政権には、話し合いを始める気力もない。このため、今回の政策対話では具体的な協議はできず「消費税も法人税も話をしていない」(米倉会長)のが実情だ。

   ただ、経団連は野党第1党の自民党とも9月初めにも政策対話を再開し、「ねじれ国会」克服に向け、「責任ある野党」として税制改革などを超党派で進めるよう求める方針だ。民主、自民の橋渡し役を狙ったもので、経団連としては過去1年で失った存在感を一気に高めたい考え。民主党代表選など不安定な要素も多いが、成果が注目される。

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