外国人観光客をどれだけ取り込めるか
観光客の減少は、地価の下落も招いた。国土交通省が09年3月に発表した県内公示地価は、商業地と住宅地あわせて188調査地点すべてで、前年より下がった。商業地で下落率がもっとも大きかったのは、宮古島市で前年比4.6%マイナス。石垣市は前年より2.4ポイント減って4.4%マイナス、那覇市は3.1%マイナスだった。
沖縄県土地対策課の担当者は、
「リーマンショックや新型インフルエンザの影響で観光客が減り、ホテルの稼働率が下がって収益が低下したことが、地価の下落につながったと思います」
と話している。
沖縄は観光地として、もうだめなのか。国内観光客の「沖縄離れ」が進むなか、09年の外国人観光客だけを見ると、前年度を3.9%(9200人)上回る24万6000人で、過去最高を記録した。台湾がもっとも多く、香港、中国、韓国と続く。
沖縄県は外国人観光客の取り込みに力を入れていくようだ。県観光振興課は、この4か国を重点地域としてプロモーション活動を行ったり、英語、中国語など10か国語に対応した外国人向けの観光案内ホームページを作成したりしているほか、10年度からインターネットやスカイプ、スマートフォンなどを使った観光案内を計画し、10年度は外国人観光客数30万人を目指すという。