かなり時間がたってから、容疑者が逮捕
実は、過去の新聞報道を見ると、「女性が、突然液体をかけられた」といった被害が、しばしば起こっている。例えば09年8月には、名古屋市営地下鉄の名古屋駅で、39歳の女性会社員がスカートの中に手を入れられた上、体液をかけられる被害を受けている。09年10月には福岡市中央区のマンションで、25歳の女性会社員がカプサイシン入りの酢酸をかけられた上、約1万2000円相当のバッグを奪われている。女性は頭や顔に約1週間の炎症を負った。09年12月には、東京都大田区の路上で、18歳の女子高校生が、下半身を露出した男に体液をかけられる被害を受けている。
これらのケースでは、被害からかなり時間がたってから、容疑者が逮捕されている。例えば福岡市のケースでは、容疑者が逃走した際に落としていったメガネなどから足がつき、被害から半年近くたった10年5月、容疑者が逮捕されている。さらに名古屋市のケースでは、被害者の女性が、被害から1年近くたった10年8月に容疑者を見つけて110番。容疑者を発見した場所は、被害を受けた名古屋駅だ。女性は地下鉄で2駅追跡した上、容疑者を駅員と協力して取り押さえ、警官に引き渡している。
そう考えると、田村さんに「なんらかの水分」をかけた男が特定される可能性も、あながちゼロだというわけでもなさそうだ。