「松屋」は券売機で売上げを管理
大手牛丼チェーンは24時間営業のところが多く、人通りの少ない時間帯に店員が少ない店を狙って行われたと考えられるのだが、被害は「すき家」だけに集中しているようなのだ。「松屋」を展開する松屋フーズに問い合わせてみたところ、同社広報は、
「この5年、10年、強盗事件が起きたという記憶はありません」
という。神戸らんぷ亭も同じで強盗事件が起きたと聞いたことがない、という。「吉野家」を展開する吉野家ホールディングスの広報は、
「年間にだいたい数件程度はあります」
ということだった。
松屋フーズにどうして強盗事件が起きないのかと聞いてみると、食事を注文する場合は事前に券売機でチケットを買うシステムになっていて、売上金は券売機で管理している。仮に強盗が来ても券売機の鍵を開けるのは難しいためターゲットにされにくい。また、店舗は人通りの多い繁華街や駅前中心に展開しているため、人目が多くそれも防犯になっている、と説明する。
とすれば、「すき家」は、飲食代を直接レジで精算する店舗が多く、また人通りの少ない郊外やロードサイド店舗が多いために狙われやすい、とも考えられる。ただし、「吉野家」も「すき家」と似たような展開をしているのを見ると、「すき家」の強盗発生数は異常な数字だ。
ゼンショーに対し、これまでどれくらいの強盗事件が起こったのか、なぜ狙われるのか、今後の強盗対策について問い合わせているが、返事はまだ返って来ていない。