相撲協会、「改革」にあくまで抵抗か アドバイザー弁護士に「解約メール」

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

「寄り切られた」はずの協会、予想外の強気の背景は?

   「外部理事長を阻止するために留まったと勘ぐられてもしかたない」。8月5日の会見で、各紙の「きょう辞任」報道を尻目に「続投」を宣言した武蔵川理事長に対して、TBSの吉川美代子・解説委員は、6日の情報番組「朝ズバッ!」でこう感想をもらした。

   野球賭博問題の責任に加え、7月末に胃がん手術を受けたこともあり、武蔵川理事長は8月5日の理事会後の会見で辞意を表明する、とみられていた。新公益法人認定問題を背景に、武蔵川理事長の続投に難色を示しているとされる文科省の意向に「寄り切られた」「押し出された」と解説するマスコミもあった。

   しかし、5日の会見はおおかたの予想に反し「職務復帰宣言」となった。理事会(12人中、2人は外部有識者)の互選で選ばれる新理事長職に外部理事長の誕生を容認する空気が出ていただけに、吉川解説委員のような「外部理事長の阻止」説も出てくることになる。もっとも、8月12日と23日に予定されている臨時理事会で武蔵川理事長が辞意を表明するのでは、との見方も依然強い。

   それでも一見すると、文科省主導の「外部からの改革」に対し、相撲協会が強気に抵抗しているようにも見える。

   野球賭博問題などへの批判から、7月の名古屋場所はNHKの生中継が中止され、天皇賜杯授与も自粛された。しかし、NHKは7月7日、寄せられた約2000件の視聴者からの意見のうち、「中継すべき」が46%で、「中継すべきではない」27%を上回ったと発表した。また、天皇陛下は8月3日、全勝優勝しながら賜杯授与がなかった横綱・白鵬関をねぎらう異例の書簡を協会へ送った。こうした事が協会の「強気」を支える理由になっているのかもしれない。

   ジャーナリストの大谷昭宏さんは、情報番組「スーパーモーニング」(テレビ朝日系、8月6日)で、「(武蔵川理事長を)引きとめた親方たちの意向は、本気で改革を求めているのか、このままだと外部が入ってくるからイヤだというのか」と疑問を投げかけ、「後者だと改革は進まないと思う」と懸念を表明していた。

1 2
姉妹サイト