「オコゼ」に刺されダイバー男性死亡 意外な有毒海洋生物に要注意

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ヒョウモンダコやアサリにもご注意

   死に至る危険がある有毒生物は、身近なところにもいる。福岡・筑前海区で、フグと同じ猛毒を持つタコ「ヒョウモンダコ」が09年11月30日以降、岩礁地帯や浅瀬の岩場で10例確認された。体長は10cm未満と小型で、青いリング模様が特長だ。フグと同じ猛毒「テトロドトキシン」を持ち、かまれると神経系に影響を及ぼして死に至る可能性がある。加熱しても毒が変成しないので、食べることはできない。

   ヒョウモンダコは九州では鹿児島県や宮崎県などの水温の高い海域に生息していると言われる。福岡県水産海洋技術センターの担当者は、筑前海区で見られるようになったのは、冬の最低水温が上昇していることと関係があると見ている。

   潮干狩りで人気のアサリにも、時期によって毒がある。兵庫県水産課は、洲本市で採取したアサリから基準値の6倍を超える「まひ性貝毒」が検出されたと4月30日に発表した。貝毒とは、アサリが有毒プランクトンを食べたことにより体内に蓄積された毒。県水産課によると、有毒プランクトンは例年4~5月に発生する。

   国が定めるアサリの貝毒の基準値は1グラムあたり4MU(マウスユニット)だが、4月に検出されたのは24.6MUで、県水産課は「一度に66個以上を食べると死亡する可能性がある」として、洲本市、南あわじ市、淡路市で潮干狩りを一時、禁止した。ちなみに、08年に基準値の28倍の112MUが検出された。

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