韓国のネット掲示板に告知が出て、2ちゃんねるに再びサイバー攻撃が仕掛けられる可能性が出ている。前回は、米FBIが捜査に乗り出す騒ぎになったが、今回はどうなのか。
サイバー攻撃の告知が出ているのは、韓国サイト「dcinside.com」の掲示板だ。
日韓併合100年に首相談話出すタイミング
呼びかけにも反応なし?
それによると、攻撃の実行日は、終戦記念日に当たる2010年8月15日。グーグル翻訳を使うと、「2ch 2010年光復節のテロPR」と書かれていることが分かる。光復節とは、日本の朝鮮半島統治から解放されたことを祝う8月15日のことを指す。
韓国のネットユーザーからの2ちゃんねる攻撃は、08年から激しくなった。ネット右翼が韓国をバッシングするのに、腹をすえかねて実力行使に出たらしい。10年3月1日には、2ちゃんねるに対する大規模な攻撃で、サーバーが全面的にダウン。アメリカのサーバー提供会社に250万ドル(約2億2000万円)もの損害が出て、FBIが国際犯罪として捜査に乗り出す騒ぎにまでなっている。
今回の告知では、韓国の国旗の回りに、フィギュアスケートの浅田真央選手、キム・ヨナ選手の写真などがちりばめられた画像が貼り付けられている。やはり前回と同様に、反日感情に訴えて、韓国ユーザーの参加を募る狙いのようだ。
さらに、今回の終戦記念日は、日韓併合100年の節目に、菅直人首相が何らかのお詫び談話を発表するとされている。これに対し、2ちゃんねるでは、談話を巡って議論が盛り上がるとみられており、もし韓国から攻撃があれば、そのタイミングにも合うことになる。
FBI捜査でネットユーザーも尻込み?
もっとも、前回の大規模攻撃では、FBIの捜査や米政府機関のサーバー被害を知って、韓国のネットユーザーに自重する声も出た。そのためか、予告された2次攻撃も行われなかった経緯がある。
こうしたこともあって、2ちゃんねらーは、今回の告知については、冷ややかだ。
スレッドの数も書き込みも少なく、「またアメリカ様に怒られてろ」「嫌われる原因つくるだけ」「次はもう言い訳も出来ないだろw」といった声が漏れる程度だ。
「dcinside.com」掲示板の告知でも、コメント欄は、否定的な書き込みが数件あるだけだ。グーグル翻訳を使うと、「勝っても意味がない」「これは、そのまま国の恥である」などと書かれていることが分かる。もし、こうした反応が韓国ユーザーの大勢なら、8月15日当日は、前回のような騒ぎにはならない可能性が高そうだ。