インターホン越し悲鳴にピンと来ず 大阪・児童相談所の「職務怠慢」

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   大阪市の2児放置死事件で、児童相談所がインターホン越しに長時間続く叫び声という異常な内容の通報を受けながら、張り込みや聞き込みなどをしていなかったことが分かった。

「(インターホン越しに)泣いたりとか、『ママー、ママー』という声は聞こえたんですけど、なんか『痛い!』みたいなニュアンスの声が聞こえたんで」

同じ女性から3度通報も、親子に会えず

   フジテレビ系で2010年8月2日放送の「とくダネ!」。現場マンションの2室隣に住む若い女性が、インタビューにこう答える場面があった。女性は、児童相談所の大阪市こども相談センターに通報したというが、「助けてあげられなかった、2人を…」などと絶句し、あふれる涙で言葉が続かなかった。

   同センターによると、3度の通報とも、同じとみられる匿名の女性だったといい、前出の女性がその通報者だったようだ。

   女性から最初に通報を受けたのが、3月30日。同センターでは、その日中に住民登録を確認したが、大阪市西区の分譲マンションの該当部屋は登録にはなかった。母親の下村早苗容疑者(23)が働いていた風俗店の事情らしく、マンション管理会社が又貸しの又貸しをしていた状態だった。

   厚労省のガイドラインによると、虐待通報では、48時間以内に確認を取らなければならない。そこで、センター職員は、多忙の中でやりくりを付け、翌31日に該当の部屋に出向いた。しかし、下村容疑者や2人の子どもには会えず、4月1、2日と3日間連続で家庭訪問した。それでも会えないため、同5日になって、管理会社に電話で問い合わせた。とはいえ、部屋の所有者などを聞いても、「世帯構成は分からない」との回答だけで、まったく情報が得られなかった。

   女性からは、4月8日、5月18日にも通報があった。が、部屋に行っても会えない状態は、変わらなかった。ただ、何度かは、連絡するように、メモを残してきたという。最後の通報の日に行ったのを最後に、その後は、何もしなかった。

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