グーグルとヤフー提携に「待った」  マイクロソフト公取に「証拠」提出

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   日本のヤフーと米グーグルが、検索エンジンと検索連動型広告配信で提携するとの発表は、ライバル企業にとって大きな衝撃となった。検索市場で国内1、2位の2社が組むことで、約9割は「グーグル検索」になる。

   これに「待った」をかけたのが、米マイクロソフト(MS)だ。今回の提携が競争を阻害する要因になるとして、日本の公正取引委員会にその「証拠」を提出するという。一方ヤフーは、提携発表時に「事前に公取委の確認を得ている」と強気だ。

事前に公取委に相談していた

   米マイクロソフト(MS)は2010年7月30日、米グーグルと日本のヤフーの提携が競争阻害の要因になると、公取委へ申し立てることを明らかにした。この発表には伏線があった。MSのデーブ・ハイナー副社長兼次席法務顧問が7月27日のブログで、2社の提携を非難。日本での検索市場とネット広告について「グーグルがほぼ完全にコントロールすることになる」と書いたのだ。事実、ヤフー・グーグル連合による国内の検索市場シェアは、9割に達する。

   「独禁法違反」の懸念は、ヤフー側にも当初からあったようだ。7月27日の提携発表の際、発表資料の「よくある質問」の中に、「公取委に提携について相談したか」という項目を入れ、回答として「事前に相談しており、問題なき旨を確認しています」とした。ヤフーの井上雅博社長も、グーグルから検索エンジンの提供は受けるが、「ヤフー独自に調整し、カスタマイズする」と述べ、決してグーグルの検索とは同じではないことを強調してみせた。

   公取委の松山隆英事務総長は7月28日の定例記者会見で、事前相談を受けたことを認めたうえで、「ただちに独占禁止法上の問題にはならない」とコメント。この前提として、ヤフーが検索サービスや広告事業を独自に行うことを挙げている。

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