岐阜県を主たる営業基盤とする十六銀行は、2010年度中をめどに岐阜銀行を子会社化する方向で検討に入った。岐阜銀行が公的資金を返済した後、株式交換によって十六銀行が岐阜銀行を子会社にする。その後、12年度中をめどに両行が合併する。
現在、岐阜銀行は三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の持分法適用関連会社になっている。同行には2001年4月に、金融早期健全化法に基づいて資本注入された120億円の公的資金があり、これを返済すると自己資本が目減りする。そのため、MUFGが岐阜銀行に対して資本支援を行う。十六銀行は、MUFGの資本支援が経営統合の前提条件としている。
岐阜銀行はバブル経済崩壊後の不良債権処理で躓き、旧東海銀行と十六銀行が支援してきた。十六銀行は岐阜銀行と09年3月に資本業務提携を結んでおり、50億円の優先株式を引き受けている。